和風パスタ研究室ハシヤ系・和風スパゲッティの系譜

大鍋で一気に茹で、茹で上げにソースを和える。木の皿、卓上のタバスコと乾燥バジル、 たらことウニとイカ。──1972年の「ハシヤ」から広がった和風スパゲッティの系譜を、 源流までさかのぼって整理しました。

分類は壁の穴系(源流)/ハシヤ系/パンコントマテ系/ロメスパ系の4系統。 「ハシヤ系」だけに絞らないことで、近縁の系譜も取りこぼさず載せています。

たらことウニとイカのスパゲティ
PHOTO

名物・たらこパスタの写真がここに入ります

assets/img/tarako.jpg
たらことウニとイカ ── ハシヤ系の看板

4つの系譜

「和風スパゲッティ」とひとくくりにされがちですが、調理法と麺で系統がはっきり分かれます。

筆者について

なぜ、スパゲッティの系譜などを調べはじめたのか。

はじまりは、三鷹の「PASTAわざや」でした。

海老とアボカドの和風クリーム。運ばれてきた一皿を前にして、これはイタリア料理をまねたものではなく、 この国で独自に育った別の食べものなのだと気づきました。醤油が麺にからみ、海苔が香り、 木の皿が最後のひと口まで熱を逃がさない。

不思議に思って調べてみると、そのひとつひとつに理由がありました。木の皿は見栄えのためではなく保温のため。 卓上に粉チーズではなく乾燥バジルが置かれているのにも、麺を炒めずに茹で上げへ和えるのにも、 たどっていくと1953年の新橋と、1972年の代々木八幡に行き着きます。 ある店で修業した人が、別の町で自分の店を開く。その繰り返しが、名前も掲げないまま、 ゆるやかな系譜として東京じゅうに広がっていました。

けれど、その全体像をまとめた資料はどこにもありません。公式の一覧も、認定も、看板もない。 だったら自分で作ってしまおう、というのがこのサイトです。 和風パスタのおいしさがどこから来ているのかを、系譜をたどりながらひも解いていきます。

食べ歩きながら少しずつ書き足しています。
「この店も系譜では」という心当たりのある方、閉店や移転に気づかれた方は、ぜひ教えてください。

掲載についての3つの注意

  1. 公式リストは存在しません。ハシヤ系は暖簾分けの許可制ではなく、店主の裁量で広がった緩やかな系譜のため、媒体ごとに収録店が異なります。網羅性は公開情報ベースです。
  2. 系譜は断定していません。PASTAわざや・MOSES・パンコントマテはいずれも公式言明がないため、「〜と目される」「別系譜」と書き分けています。
  3. 営業時間は要確認です。とくにICHI・HIDE・パンコントマテの自由が丘/赤坂/渋谷は情報が薄く、変動している可能性があります。